仕事中に「判断が遅い」「集中できない」「ミスが増える」と感じるとき、その背景には ストレスによる“脳の機能低下” が関わっていることが多くの研究で示されています。(論文:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjppp/36/1/36_1805si/_article/-char/ja?utm_source=copilot.com)
要するに、ストレスは単なる気分の問題ではなく、脳の判断中枢そのものを変化させる“生物学的現象” です。
■ ストレスは“前頭前野”を弱め、判断力を落とす
判断・計画・意思決定を担う脳の司令塔が前頭前野だと言われています。ストレスがかかると、脳は「警戒モード(交感神経優位)」に入り、 前頭前野の活動が低下し、扁桃体(不安・恐怖の中枢)が過活動になることが多くの研究で確認されています。
これは、ストレスが注意機能を低下させるとした江戸川大学の研究(主に西村律子准教授ら)でも示されています。つまり、 ストレス状況では選択的注意(必要な情報に集中する力)が落ちると報告されています。
■ 選択肢を比較する力が落ち、誤った判断が増える
ストレス下では、
- 選択肢を十分に検討できない
- 情報の取捨選択が雑になる
- 衝動的な判断が増える
という傾向が実験で確認されています。
ケイナン博士らの研究では、ストレスを与えられたグループは正しい意思決定の数が有意に減少しました。 なぜなら、「選択肢の検討がおろそかになる」ためと報告されています。
■ コルチゾールが“思考のブレーキ”を乱す
急性ストレスで分泌されるホルモンコルチゾールは、
- リスク評価
- 感情処理
- 情報更新
に関わる脳領域を修飾し、判断のバランスを崩すことが生理心理学の研究で示されています。
その結果、
- リスクを過小評価する
- 逆に過大評価する
- 感情に引っ張られた判断をする
といった“偏った意思決定”が起きやすくなります。
■ 慢性ストレスは“判断のクセ”を変えてしまう
ストレスが長期間続くと、
- 自己効力感の低下
- 過度な我慢(自己抑制型行動)
- セルフエスティーム低下
などの心理的変化が起こり、 判断そのものがネガティブ寄りになる ことが大学研究で報告されています。
つまり、慢性ストレスは 「判断の質が落ちるクセ」を脳に刻む のです。
■ 判断力の低下は“プレゼンティーズム”を引き起こす
判断力が落ちると、
- ミスが増える
- 作業効率が下がる
- 優先順位づけができない
- 感情的な選択が増える
- 仕事の質が低下する
これらはすべてプレゼンティーズム(出勤しているのに生産性が落ちる状態)の典型的な要因です。
経済産業省や大学研究でも、 ストレスと生産性低下の関連は強く指摘されています。
■ まとめ:ストレスは“脳の判断システム”を直接ゆがめる
ストレスは脳を警戒モードにし、判断力を司る前頭前野の働きを弱めます。 選択肢の検討が浅くなり、注意力が散漫になり、意思決定の質が低下します。 慢性化すると“判断のクセ”そのものが変わり、仕事のパフォーマンスに大きく影響します。
次回は、
青葉台・藤が丘の鍼灸院が考える。プレゼンティーズムが生む“経済的損失”と、その本当の正体
についてお話しします。

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