あかね:前回は不安障害の対策についてお話しありがとうございました。
さいとう先生:こちらこそお話しできてよかったです!
あかね:そういう形で標準的な治療が決まっているなら、ちゃんと治療することで、ほとんどの人が良くなっているってことですよね?
さいとう先生:良くなる方ももちろんいます!でも正直に言うと、よくなる方と良くならない方は半々といった感じです。
あかね:え?そうなんですか?
さいとう先生:第一選択としては大事な治療なんですけどね。それに関しては、研究などでわかっていることを踏まえながらお話ししていきますね。
今回は、厚生労働省や医学会などの論文などをもとに独自の解釈を入れてお話ししていきます。
論文:https://kaken.nii.ac.jp/en/file/KAKENHI-PROJECT-21791147/21791147seika.pdf
厚生労働省:https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/25471
メディカルオンライン:https://www.medicalonline.jp/review/detail?id=4376 など
治療でどれくらい効果があるの?
あかね:いろんな研究がされているんですね!
さいとう先生:はい!実際に多くの研究がされています。
あかね:そうなんですね!実際にどうなっているのか教えてもらえますか?
さいとう先生:わかりました!それでは、薬と認知行動療法のそれぞれ単独での治療と併用した時の効果を具体的に見ていきましょう。
※研究の論文によって数字が異なっていますのでその点はご了承ください。
薬物療法の単独

薬に関して
通常使われる薬としては、
SSRI:選択的セロトニン再取り込み阻害薬
SNRI:セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
ベンゾジアゼピン:ベンゾジアゼピン系薬(抗不安薬・睡眠薬として使用)
が一般的に多く使われています。
薬の種類にもよりますが不安障害全体で見ると、
症状が少しでも改善する割合(改善率)は70%前後
症状がなくなるレベル(寛解率)は50%前後
プラセボ群(偽の薬で効果を比較すること)
改善率は40%程度
寛解率が30%程度となっています。
では、それぞれの症状に分けてみると、
全般的不安障害:改善率は65%程度、寛解率は35%程度
(論文:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7741609/)
パニック障害:改善率は65%程度、寛解率は30%程度
特徴があり、寛解後でも再発率が60%程度あると言われています。
社交不安障害:改善率は65%程度(中程度が軽度になる程度)、寛解率は50%前後(1年間の長期間服用)
さいとう先生:数字を見ると効果があるように思えますが、プラセボ群と比較すると、実際の有用性は10〜20%程度にとどまるという見方もあります。
認知行動療法の単独

認知行動療法に関して
通常行われる方法としては、
セルフモニタリング:不安な状況を記録する
認知再構成法:現実的な視点を取り入れる
エクスポージャー:不安対象に段階的に慣れる
が行われています。
不安障害全体でみると、
改善率は55%程度
寛解率は50%程度となっています。
比較対象としては、通常診療もしくは非介入となっています。
それでは、改善率・寛解率ともに20%程度となっています。
では、それぞれの症状に分けてみると、
全般的不安障害:改善率は65%程度、寛解率は55%前後
パニック障害:改善率は65%程度、寛解率は50%前後
(根拠:https://kaken.nii.ac.jp/en/file/KAKENHI-PROJECT-21791147/21791147seika.pdf)
社交不安障害:改善率は55%程度、寛解率は40%前後
さいとう先生:特徴的なのが、薬物療法よりも再発率が低く、長期間効果があると言われています。
薬物療法と認知行動療法の併用
両方併用した時には、改善率が65%前後、寛解率が52%程度と言われています。
比較対象群では、改善率が45%程度、寛解率が35%程度となっています。
さいとう先生:併用することで比較対象群よりも高い改善率と寛解率となりやすいです。でも、認知行動療法単独よりも劇的に高くなると言うわけでもないのも確かです。
まとめ
あかね:改善率は70%くらいあっても、寛解率だと50%くらいしかないんですね…….
さいとう先生:一人一人にあった治療を行うのが難しいということと、薬が効きにくい方もいます。
あかね:確かにそうですね。それだったら、前回の対策のお話しで、その他の選択肢として、鍼灸の研究が進んでるって言ってましたが、実際どうなんですか?
さいとう先生:いい質問ですね!それは次回詳しくお話ししていきますね!
よくある質問
- Q薬物療法だけで不安障害は治りますか?
- A
症状が少しでも良くなる人が70%程度、症状がなくなるレベルの人は50%程度と言われています。
- Q認知行動療法と薬はどちらが効果的ですか?
- A
認知行動療法の方が効果が高く、持続性が高いと言われています。
- Q治療をやめると再発しますか?
- A
再発する可能性が高まると言われています。
この記事を書いたのは

Mysig院長 建部祐也(タテべユウヤ)
横浜市青葉区・藤が丘の鍼灸院
はり師
きゅう師
あん摩マッサージ指圧師 免許保有
当院は、「身体から、安心できる毎日を取り戻す」ための場所です。
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